FIREFLIES

現代のフランス美術を代表するアーティスト、フィリップ・パレーノの作品集。映像、音、彫刻、オブジェ、テキスト、サウンドスケープなど多岐にわたる制作活動で知られ、現代美術の展示体験を根本的に変えてきた。 本書はあまり世に知られていないドローイングに焦点を当て、蛍のライフサイクルをペンやインクで緻密に描いた作品について取り上げる。 パレーノはイタリアの映画監督・詩人・小説家・脚本家などさまざまな顔をもつピエル・パオロ・パゾリーニが1975年に著した「蛍の記事（L’articolo delle Lucciole / The Article of the Fireflies）」 から着想を得て、しばしば蛍というモチーフを取り入れてきた。 完成した作品は友人や共同製作者にプレゼントしており、全283点に及ぶ蛍のドローイング群は本書の刊行に際して初めて一堂に会した。合わせて、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーでアーティスティック・ディレクターを務めるハンス・ウルリッヒ・オブリストによるパレーノへのインタビュー、哲学者のヴィンシアン・デプレによる時間と死の必然性に関するエッセイを収録。 広く知られるパレーノの創作活動の中で最も個人的といえる作品をまとめた一冊。

TAG：Philippe Parreno,HENI PUBLISHING