DESIGNING DENMARK

デンマークを代表する建築家・デザイナーである Arne Jacobsen の作品集。 作者が手がけた「Ant chair」や「Seven chair」、「Swan chair」といったアイコニックな数々の椅子は不朽の名作として知られているが、同時に写真家や画家としての顔も持っていたことはあまり広く知られていない。そこで本書では、作者のデザインや設計に芸術の分野からどのようなインスピレーションを明らかにすることを目標に、作者が撮影した写真や描いた絵画だけでなく、当時の戦後ヨーロッパで繰り広げられていた前衛的なアートシーンについても取り上げることで、作者に対してそれらの分野が仕事と個人的な生活の両面で、どのように影響を受けてきたかについて考察が行われている。また本生涯における作者のクリエイションの解釈に新たな光を当て、モダニストとして伝統を破壊したというこれまでの認識に異議を唱え、既存の美学を変えるために素材と繊細に向き合い、創造性溢れる革新を起こした者として位置づけている。 Jacobsenに関する最も包括的なモノグラフとして、その人生と作品の未だ知られざる側面を探求した一冊。

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