VISCOSE JOURNAL ISSUE 07 : SCENT

VISCOSE JOURNALはキュレーター、イエッペ・ウゲルヴィグが編集長を務めるファッション批評誌。毎号特定のテーマを掲げて異なる本の形式を採用し、ジャンルを超えた思考を提案することでファッションにおける研究、制作、また批評の可能性を拡げることに挑んでいる。 第7号のテーマは香りや香水とファッションが紡ぐ永遠の絆について。 香りは古代史や神話に登場し、世界最古の交易ルートの時代から織物や衣服とともに貴重な商品として取引されてきた。そして、香りと衣服との結びつきはその商品としての立ち位置以上に奥深い。ファッションが自己と身体を文化的に生み出された概念として表現する社会的技術として理解されるのであれば、嗅覚はまさに、最も純粋な意味でのファッションであり衣服だと言える。 本書ではファッション文化における香りの歴史的・現代的役割を観察しながら、さまざまな角度から香りを検証する。可能性と知識生産の媒体として香りを受け入れて関与してきたアーティストやデザイナーと共に、製造、貿易、ブランド、商業の歴史だけでなく、セクシュアリティ、欲望、アイデンティティ、記憶の歴史にも言及している。

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