いまここ

原田郁子が川内倫子の写真展「M/E 球体の上 無限の連なり」を訪れた際に、原田と詩人・谷川俊太郎との共作曲である「いまここ」の詩の世界観との繋がりを感じたことがきっかけとなり、じっくりと熟成されて生まれた写真絵本。
川内自身が写真と言葉それぞれが呼応するように構成を行い、アートディレクター・サイトヲヒデユキのデザインにより導き出された紙面の余白を生かした配置とが組み合わさって、木の葉がそよぐような軽やかな拍子が奏でられている。詩人と歌手、写真家、アートディレクターという異なる職能の人々が、水のように自在に姿を変える「言葉」という共通項の元に集まって束となっている本書。詩、歌、写真を介して多層的な世界観を感じられる、老若男女問わず読み手に優しく寄り添う一冊。

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