JIL SANDER

ドイツ出身のファッションデザイナー、Jil Sanderの作品集。これまでのキャリアと個人的なヒストリーに迫り、グラフィックデザイナー、Irma Boomとの協働作業を経て造本された公式回顧録といえる。 豊富なアーカイブ資料と、公に出ることを好まないことで知られるJil Sanderの人生を垣間見ることで、いかにして1960年代にそのキャリアをスタートし、デザイナーとしての地位を急速に確立したかについて探究していく。 less is more（少ないことは豊かなことである）」という哲学のもと生み出されてきたコレクションは、最高品質の素材を用い、巧みな職人技術を駆使したミニマリズムの美学が宿っている。 1980年代後半から1990年代にかけて、世界がJil Sanderに追いついた時、その名はファッション界全体で最も尊ばれるもののひとつとなった。本書では、化粧品の世界への進出やUNIQLOとパートナーシップを結び特別ライン（+J）を立ち上げたことなども紹介。さらに、さまざまな国で展開されている旗艦店の建造とインテリアデザインにおける一流建築家との協働にも焦点が当てられている。 デザイナーとして、そして国際的なビジネス・ウーマンとして築いてきた歴史に豊かに触れることができる一冊。

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