JAPAN | ALOVE STORY by Michael Kenna

イギリス出身で現在はシアトル在住の風景写真家 Michael Kenna による作品集。本書は2024年4月よりロサンゼルスのギャラリー「Peter Fetterman Gallery」の協力のもと、東京・ロサンゼルス・ロンドンを巡回する大規模な個展の開催に伴って刊行されたもので、1987年にはじめて日本を訪れてから、その四季折々に異なる表情を見せる多彩な風景に魅せられたことをきっかけに何十年もかけて北海道や京都、奈良などの各地を度々訪れて撮影された作品100点が収められている。作者の作品の魅力をさらに際立たせているモノクロフィルムでの長時間露光撮影と、暗室で自ら行うプリント作業によって生まれるプリントの階調表現の豊かさ。これらの魅力を損なわないように異なる2色のインキを重ね刷りする「ダブルトーン」印刷を取り入れているほか、麻とシルク布を用いた上質でシックな装丁を採用することで、作者の作品の世界観が見事に表現されている。冒頭には写真評論家・写真史家の飯沢耕太郎によるエッセイ『日本を撮る | マイケル・ケンナの写真』を日本語と英語の両語表記で収録。

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