umbilical cord

自身の近しい人の死をきっかけに、死の側から生を、生の側から死をのぞく作業を続ける大橋愛の作品集。
気になるものを撮り集めておくことから始まったシリーズの前作「piece」から12年。本作は３億年前から積み重なる地層、高い塩分濃度のために魚も生息できない湖など、さまざまな場所で10年の歳月をかけて撮り下ろした119点の作品を収録する。
生と死という普遍的なテーマを、大橋はシリーズのテーマに沿って「見たい」という目の欲望に素直に応える形で描いており、「人間の耳のように見える地形」「骨格に見える建築物の影」など、生命や身体を想起させるモチーフが並び、一見バラバラに見えるイメージは、実はさまざまな形で連鎖していることを示している。
生命讃歌に留まらず、私たち人間がいのちの連鎖の中で生きているということを突きつけ、「生命とは何か」という問いの答えを探求している。

※本書には一部、性的な表現を含む写真が含まれています。
あらかじめご了承ください。

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