Le Moulin Des Ribes

フランス出身でパリ在住の写真家・Julien Carreyn（ジュリアン・カレイン）が、2020年3月に南フランス・グラースの水車がある工場跡を利用した施設「Moulin des Ribes（ムーラン・デ・リブ）」に滞在した際に撮影した写真をまとめた一冊。 「ムーラン・デ・リブ」は、イタリアの馬術競技選手であるSilvia Fiorucci（シルヴィア・フィオルッチ）が、自身の美術コレクションの収蔵と、詩人やアーティストに新たなインスピレーションを与える場として設立したスペース。 ジュリアンは当初この場所で一ヶ月間滞在する予定だったが、新型コロナウイルスによるロックダウンで中止を余儀なくされたために途中で自身のパリの自宅に戻り、「ムーラン・デ・リブ」で飾られていたブラジルの画家・Amadeo Luciano Lorenzato（アマデオ・ルチアーノ・ロレンツァート）による作品などから得た刺激をもとにした絵を自身の息子が使っていたスケッチブックに描き出した。 本書ではジュリアンがポラロイドSX-70などのインスタントフィルムカメラで撮影した写真を収録しており、「ムーラン・デ・リブ」を取り巻く牧草地などの田園風景とそこに暮らす人々、さらにインテリアや訪れた人の姿などが、一枚しか存在しないポラロイドフィルムの中に焼き付けられている。 装丁はパリを拠点に活動するグラフィックデザイナー・アートディレクターのMyriam Barchechat（ミリアム・バルシュシャ）によるもの。

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