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2025年5月から11月までオランダ・エンスヘデのトゥウェンテ国立美術館にて開催の展覧会『herman de vries. 70 years nature as art』に伴い刊行された、オランダ出身で1970年以降からはドイツの小さな村エッシュナウに在住のアーティスト・Herman de Vries（ヘルマン・デ・フリース）の作品集。 造園土木を学んだのちにフランスでの農業の仕事を経てオランダで植物保護事業に携わり、自身の植物に対する愛情を頼りに1970年からアーティスト活動を開始したデ・フリースの作品は、自然と芸術を等価で調和を成す存在として捉えながら、押し花やインスタレーションなどを用いて人と自然の関係性を表現するもので、自然の中から収集した素材の色彩や形態をあるがままに示されていることが特徴的である。 本書ではキュレーターや美術評論家の解説や考察を交えながら70年におよぶデ・フリースの活動の軌跡が総合的にまとめられており、仏教や禅の思想などに基づく哲学的な文脈も踏まえながら、多彩な表現手法の根本にあるデ・フリースの思いを読み解いていくことができる。

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