内藤廣+石元泰博 空間との対話
内藤 廣,石元泰博
建築家の内藤廣が設計を手がけた4つの建築が竣工した際に、写真家の石元泰博が撮り下ろした写真をまとめた一冊。
掲載されている写真は当時の建築雑誌や内藤が自費出版した写真集などで公開される機会があったが、包括的にまとめられているのは本書が初の試みである。
ナチスの影響でバウハウスが閉校に追い込まれたことを機に亡命してきたモホイ=ナジ・ラースローを筆頭に、優れた教師陣が揃っていたアメリカ・シカゴの美術学校「インスティテュート・オブ・デザイン」で学んだ造形感覚と技術、さらに当時のシカゴで数多く建設されていた建築家のミース・ファン・デル・ローエによる端正な平面構成のビル群より受けた刺激を通じて独自の画面構成の手法を醸成した石元は、「MoMA(ニューヨーク近代美術館)」からの依頼で京都の桂離宮で撮影した写真をきっかけに、一躍日本でもその名が知られるようになり、その後は自ら『建築写真家』ではなく『写真家』であると名乗りながら、作家活動と並行して丹下健三や磯崎新、そして内藤廣による建築の撮影を手がけてきた。
本書では内藤が石元に撮影を依頼するきっかけとなった三重県の「海の博物館」をはじめ、長野県の「安曇野ちひろ美術館」、そして石元の故郷でもある高知県の「牧野富太郎記念館」に、静岡県の「倫理研究所富士高原研修所」と4つの建築で石元が撮影を手がけた写真を、内藤が刊行に寄せたテキストとともに収録。
建築をありのままに捉えるだけでなく、事前に図面を読み込んで空間での日射条件の予測を立てたり、レンズを上下左右に移動させる「アオリ」で厳格に構図を定めたりと、隙のない段取りと手順の上にレンズを介して建築空間に潜在する美を引き出す石元独自の眼差しを感じ取ることができる。
TAG:内藤 廣,石元泰博,ADP
2013年,新品,H251mm x W258mm x D24mm,ADP,3^製本^ハードカバー228ページ
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状 態 ( 状態ランクについて )
- A. 使用感が見られず、傷・汚れのない良好な状態です。
- B. 使用感はあるが、傷・汚れのない比較的良好な状態です。
- C. 経年並みの使用感や、傷・汚れがある状態です。
- D. 大きく目立ったダメージ・汚れが見られる状態です。
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