Local Ecology - Moulin des Ribes

ドイツ・ハンブルグを拠点に活動する写真家のJochen Lempert（ヨヘン・レンペルト）が、キュレーター・Cristiano Raimondi（クリスティアーノ・ライモンディ）からの提案で、2021年の夏に南フランスの工場跡を利用した施設「Moulin des Ribes（ムーラン・デ・リブ）」で滞在した際に記録した写真をまとめた一冊。 生物学を中心に、昆虫学や鳥類学、歯科学といった専門的な分野の10年以上にわたる研究を経たのちに、写真家として活動を開始したレンペルトは、以来35年以上にわたってモノクロフィルムのみの撮影で、自ら現像やプリントにも取り組みながら、動植物の生態と人や自然の接点に着目し、それぞれの関係性について検証してきた。 本作でレンペルトは、「ムーラン・デ・リブ」の施設内とそこで生活する中で発見した、自然の中に潜む形態について明らかにしており、ただ視界に収めるだけでなく、じっくりとミクロの視点から目前の自然に向き合うことで得られる視覚的な豊かさを追体験することができる。

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