LA CASA DENTRO【NUMBERED】

ともにイタリア出身のAndrea Trimarchi（アンドレア・トレマルキ）とSimone Farresin（シモーネ・ ファレジン） が結成した、生態や環境問題、歴史、政治などの要素がデザインにどのような影響を与えるのかを根幹において、オランダ・アムステルダムを拠点に調査・研究を行うデザインスタジオ『Formafantasma（フォルマファンタズマ）』の作品集。 ミラノとローマで開催された展覧会に伴い刊行されたもので、タイトルは英語で「The Home Within」を意味する。 同展は「家」という概念に焦点を当てており、物理的な空間としてまた個人的なアイデンティティや記憶の集合と結びつくテーマや複雑な人間関係として、「家」を探っている。モダニズムの規範を批判的に取り上げ、そのジェンダー的な性質と保守的な男性性理解に根ざしていることを強調している。 モダニズムは、20世紀初頭、産業の革新と並行して19世紀における折衷主義の「女々しさ」の特徴を非難するものとして発展した。 建築家たちはシンプルさ、真実性、誠実さを提唱し、こうした穏健で合理的な「男らしさ」と、それまでの様式に見られた感傷的で装飾的な特徴を対比させていた。 作品群はスチールを用いた構成と、刺繍やペイントされた花柄、シルクのひだで飾られた木の板を並べ、幼少期の家庭の記憶を文脈に表現されている。極めて個人的なものでありながら、モダニズム・デザインの規範を変えようとする試みであり、専門的な教育過程を、必然的な規範の押し付けであると見なしている。

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