【再入荷】クチケル

鹿児島出身の写真家、泊昭雄の作品集。現在進行形で朽ちていくことを「クチケル」と名付け、独自の世界観でガラスの被写体だけを撮りおろしたアーティストブック。 本書のために集められたガラスのオブジェは、金魚鉢やラムネ瓶、無印良品の黎明期に登場した「ガラス器」や仁丹を入れていた古い小さなボトルなど廃棄される可能性を持っていたものや、京都の「大吉」や西荻窪の「poubelle」や栃木の「茂呂」といった骨董・古道具界の名店主から譲ってもらった品など。 およそ四千年前から使われてきた素材でありながら、少し欠けてしまえば危険物のレッテルを貼られ、不燃ごみになるかリサイクルの日に出されてしまうガラス製品たちを不完全なものの美、という観点で見つめた一冊。 クチケルの世界に寄せて、宮沢賢治、岩本素白、寺田寅彦、柳宗悦、リルケ、開高健の言葉と書き下ろし「ものたちの誰彼」も収録。 表紙装丁には医療用ガーゼを使用している。

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