GIANFRANCO FRATTINI DESIGN 1955/2003

毎年4月にイタリア・ミラノで開催される世界最大の家具見本市「Milano Design Week」の開催に合わせ、2023年4月から5月までの期間でイタリア北部のマッジョーレ湖に浮かぶベッラ島の13世紀に建てられた宮殿「Palazzo Borromeo」で開催された展覧会に伴い刊行された、建築家でデザイナーのGianfranco Frattiniの生涯と作品について紹介している一冊。建築家でデザイナー、そして画家として活動するだけでなく、イタリア発の世界的な建築・デザイン雑誌である『Domus』を創刊し、初代編集長を務めたことから《イタリアモダンデザインの父》と称されるGio Pontiに従事して修行を積んだ Frattiniは、1954年からイタリアを代表する家具メーカー『Cassina』の創業者であるCesare Cassinaとの提携をきっかけに数々の家具を世に送り出しただけでなく、1950年代後半からは3年に一度開催される美術展覧会「ミラノ・トリエンナーレ」の理事に就任し、その後生涯を通してトリエンナーレに携わるなど師匠同様に広範な分野で多くの功績を残した。本書では展覧会でのインスタレーションの様子のほか、手がけた家具やプロダクト、インテリアに関する資料を中心に、デザイン研究者や Frattiniの息子など幅広い寄稿者がFrattiniについて綴ったエッセイも合わせて収録しており、〈イタリアンデザイン〉の原型を生み出したFrattininiによる作品と実践、そして人生を展望することができる。

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