ARRANGING THINGS: A RHETORIC OF OBJECT PLACEMENT

1981年に結成された多国籍からなるデザイナー集団『Memphis』の創立メンバーとしてオブジェや家具､テキスタイルのデザインを手がけるほか、絵画や彫刻などの作品も手がけるイタリアを拠点に活動を行うフランス人アーティスト、ナタリー・ドゥ・パスキエ（Nathalie du Pasquier）。そして簡素さを尊ぶ日本の価値観と「モダニズム 」の類似性を見出した論考『Wabi-Sabi わびさびを読み解く』で知られる、アメリカ人美術家で作家のレナード・コーレン（Leonard Koren）。この二人のコラボによって生まれた本書は、バスキエが描いた静物画の作品23点について「ヒエラルキー」や「メタファー」、「センソリアリティ」、「ミスティフィカシオン」といった8つの観点を元に、コーレンがそれぞれの作品に込められた意図を解説・分析し、事物の配置および配列について考察を行ったもの。2003年にカリフォルニアの出版社「stone bridger press」より出版されて以降、美術やデザインに携わる人々を中心に人気を博してきたが、以後は長らく絶版。復刊を望む声が多く上がってきていたことを受けて、このたびスペイン・バルセロナの出版社「apartamento」より待望の復刊が実現した。復刊に合わせて初版刊行当時より寄せられていた「パスキエの作品をより大きく見たい」という要望に応える形で、書籍の大きさが拡張されており、より視覚的な理解を深められる仕様へと生まれ変わっている。

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