Poul Kjaerholm

Arne JacobsenやHans.J. Wegner、Finn Juhl以降のデンマークの家具デザインを語る上で欠かすことのできない人物であるPoul Kjaerholmの作品集。工業的な構造を取り入れ、スチールといった素材と、木材やレザーなどの天然素材を組み合わせるという先進的かつ独特の様式は、自分の個性を出すのではなく、素材の特性を元にしてデザインしたいという思いから生まれたものであり、家具が空間を妨げないことに重きを置いた徹底した美意識が貫かれている。そうして生み出された家具群は、質実剛健かつ時代を超越する普遍的な美しさを兼ね備えていることから、世界各国の美術館で採用されている。本書はそんなPoul Kjaerholmの生涯と作品を第一線の家具専門家や建築家が様々な面から考察が行われており、作品に込められた意図だけでなく、その人物像にも迫ることができる。またPoul Kjaerholmの友人でニューカラー派に20年近く先駆けてカラー写真の可能性を模索していたデンマークの写真家 Keld Helmer-Petersenによって撮影された家具の写真も掲載した充実の内容。

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