構築の人、ジャン・プルーヴェ

フランス・ロレーヌ地方の鉄鋼の町ナンシーでエコール・ド・ナンシーの美術家を父に育ったジャン・プルーヴェは、その地で鋳鉄職人としてものづくりを始め、先進的な建築家たちと共に制作を行ううちに自らがフランス・モダニズムを先導する建築家となっていった。 プルーヴェによって手がけられた構築物は、その部材のひとつひとつにまで構造を知り、素材に従うことで生まれる正直な「かたち」が息づいており、頑健でありながらどこか愛らしい佇まいの建築や家具は、時を超えて人々を魅了しつづけている。本書は鋳鉄職人、エンジニア、芸術家という三つの資質を合わせもつ「構築家」プルーヴェから生まれた「かたち」に迫る一冊。その背後にある技術・実践・思想・人生をアトリエ・ジャン・プルーヴェのプロジェクト・チーフとして協働した建築家・早間玲子が辿り、翻訳している。

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