冬と春
鈴木理策
和歌山県新宮市出身の写真家・鈴木理策が、ライフワークとして取り組むシリーズ「White / Sakura / Water Mirror」の未発表新作を中心にまとめた一冊。
桜や雪、海といった日本古来から短歌や水墨画などで取り上げられてきた馴染み深い存在であるがゆえに、強い固定観念の存在する存在をテーマに据えていながら作者の作品に新鮮な心地を感じるのは、大判カメラならではの鮮明さとボケの穏やかさに加えて、あえて構図を厳密に定めずに、ピントを合わせる場所やシャッターを押す瞬間を周囲の光や風を頼りに決めていることが大きく作用している。
本書では熊野の海を捉えた作品で幕を開けたのちに、流氷や雪原、そして桜に新緑と、冬から春、そして次の季節へと順に巡る経過がなだらかに示されており、ひとつひとつの写真が鑑賞者それぞれの記憶と結びつくことで、心の奥底に迫る趣深さがある。
TAG：鈴木理策,赤々舎
2022年,新品,H255mm x W192mm x D15mm,赤々舎,3^製本^ハードカバー68ページ
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状 態 （ 状態ランクについて ）
- A. 使用感が見られず、傷・汚れのない良好な状態です。
- B. 使用感はあるが、傷・汚れのない比較的良好な状態です。
- C. 経年並みの使用感や、傷・汚れがある状態です。
- D. 大きく目立ったダメージ・汚れが見られる状態です。
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