blue affair

本書は写真家 岡原 功祐が沖縄県に位置し、1974年まで日本唯一のカタカナ表記の市であった「コザ」の街で撮影した写真を収めた写真集。
「コザ」という場所は人々の愛に満ちているように見えて、時として暴力的であったり、ローカル色が強い半面、米軍の嘉手納基地が隣接しているために国際色が豊かな場所であるという二重で背反した要素を持ち合わせた独特の魅力のある土地である。
作者はこの地で経験した出来事の印象があまりに強烈であったことから頭から離れなくなり、ついには夢の中までにも出てくるようになり、個人的な街とのつながりの芽生えを感じるようになった。
これは写真家の個人的な印象で不確かなものであるが、撮影された写真は紛れのない記録・事実であり、客観と主観の両者が入り混じった「汽水域」的な視点が生まれている。

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