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Bugis Houses, Celebes

Ursula Schulz-Dornburg

ドイツ人フォトグラファー、ウルスラ・シュルツ=ドルンブルク(Ursula Schulz-Dornburg)の作品集。作者が2人の民族学者と1人の建築家と一緒にインドネシア中央部に位置するスラウェシ島のタナ・トラジャを訪れたのは1983年のことだった。アムステルダムの王立熱帯研究所が組織したこの調査隊は「サダン・トラジャの建築とその象徴的な意味の変化を明らかにする」ことを目的としていた。ランテパオからウジュンパンダン空港(※註)に戻る途中、作者は黄色い水田の上に建つブギス族(ブギス語ではト・ウギ族)の特徴的な家屋を目にした。その複雑で表情豊かな建築に魅了された作者は、出発までのわずかな時間で家々を写真に収めた。この時、こうした建物の伝統的なスタイルが失われるのも時間の問題だと思ったという。こうして生まれたこのシリーズは、家々の物理的なかたちを概観するだけでなく、家を建てるという行為の身体的・感情的な側面に関わる幅広い考え方や今なお残っている伝統という存在の不安定さについて考察している。

天と地の間、田んぼに水が一杯に入っている時は水の上に建つブギス族の家は、上位世界と下位世界の神々が婚姻を結んで人の住む大地を作ったという彼らの創世神話を反映している。そして作者が撮影した農夫たちもまた、昔からの伝統と今の世の中に生きることの過度なプレッシャーの板挟みになっている。働いたりカメラを見つめたりしている人々とその家々は、過去と未来、神話と日常のリアリティの間で均衡状態に置かれている。作者の鋭敏かつ繊細なそのイメージは、ある特定の文化と風景の中で人々が築き営んでいる人生を捉え、私たちが故郷と呼ぶ場所とは何かを徹底的に問いかけている。

※註 現マカッサル空港(正式名;ハサヌディン空港)

「ウルスラ・シュルツ=ドルンブルクは、風景や建築の崩壊とそれに続く社会的・文化的経験の喪失に焦点を置いています…彼女が捉えたスラウェシ島のブギス族の家々は過ぎ去った時代と人の営みの証です」– Deutsche Welle

「シュルツ=ドルンブルクの作品は屋の物理的な形状を記録するだけでなく、特にその土地独特の建築にはっきりと表れている、現代における伝統の不安定な地位について考察しています」– Icon誌

「真摯なアーティストの作品の例に漏れず、シュルツ=ドルンブルクの作品もまた言葉では言い尽くすことができません。彼女の作品においては鋭い政治的な知性と光、石、フォルム、輝く地平線を見つめる詩人の感性が融合しています」– The New York Times紙

TAG:Ursula Schulz-Dornburg,MACK

2021年,新品,H215mm x W160mm x D10mm,MACK,3^製本^ハードカバー 64ページ

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