【再入荷】PRIÈRE

さまざまなフィールドの第一線で活躍する写真家・瀧本幹也の10年ぶりとなる2タイトル同時刊行の新作作品集『LUMIÈRE /PRIÈRE』。 世界中で爆発的な感染を引き起こしたCOVID-19により他者との接触を極端に減らし、自宅など限られた空間に閉じこもることを余儀なくされた2020年。 同年秋に京都で粛々と開催された「KYOTOGRAPHIE 2020」にて自身の作品を康応元年（1389年）創建の妙満寺で展示した瀧本は、「円融」（すべての事物が完全に溶け合い互いに妨げないこと）という仏語と出会い、静けさに満ちた寺院の建築や庭と向き合い、数百年、数千年前から現在に続く時間の流れに自らも連なっていることを感じた。 その後3年間さまざまな寺院を歩いて巡り、まとめたものが「PRIÈRE（＝フランス語で祈り，祈祷）」シリーズとなる。 瀧本がコロナ禍を経て生命の循環、生きものと地球という惑星との共存に思いを馳せた一冊。 入国制限と行動自粛によって本来の姿を取り戻した古寺の、静謐で穏やかな時間を作者の眼差しを通して追体験することができる。 装丁は須山悠里によるもの。本文用紙には印刷適性と紙の風合いという相反する性質を両立させる高級印刷用紙「ヴァンヌーボ」を全ページに採用しており、布張りの表紙には題簽貼り（だいせん：題名などを記して書籍の表紙に貼る細長い紙片・布片）、箔押しを施し、一般的な4色にグロスニスを加えた5色で印刷することで作品の色合いを可能な限り再現している。

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